2006Jリーグ第23節 対大分 ○0-2 （九州石油ドーム／25,384人）
得点者
2分：播戸 竜二
43分：播戸 竜二

シャムスカ大分に2連敗中のガンバは、3バックから4バックへシステム変更してアウェイの地に乗り込んだ。
九州石油ドームで明るい陽射しの中、7試合負け無しチーム同士の試合が始まった。

前半立ち上がり、先手を取ったのはガンバ。
テンポ良くボールを回し、チャンスを伺う。
そして、訪れた最初のチャンスを逃さずに先制する。
マグノからのボールを中にいた播戸がくさびとなり、左に走りこむ二川へダイレクトパス、即座に播戸はゴール前へ走りこむ。
フリーの二川が播戸の動きを確認しつつシュート。
GKの左手で弾かれたボールは播戸の前へ、それに足を伸ばして反応してゴール。
開始2分で0-1に。

その3分後、大分のゴールかと思われたシーンはハンドの判定。
しかし、あれは（TVで見た私の判断ですが）手ではなく肩でトラップしていた。
審判の判定に助けられた形となる。

先制してからは両者譲らず膠着状態になり、ガンバはシュートまでいけない時間が続く。
決定的なピンチもあったが、ポストに救われノーゴール。
その後も安定した守備でゴールを割らせない。

播戸がペナルティエリア内で競り合い、相手DFの手がボールに触れる。
これは明らかにハンドだったが流さる。
先ほどの判定と±で帳消しという事だろうか。

前半終了間際に千載一遇のチャンスを迎える。
二川からの絶妙なパスを播戸がマルセイユルーレットの様な形で反転しつつトラップ。
その動きだけでDFをかわし、飛び出してきたGKにも浮かしたシュートで落ち着いて対処する。
綺麗な一連の流れでゴールし、絶好のタイミングで0-2と突き放す。

前半は少ないチャンスを確実にモノにしたガンバが2点リードで終了。


後半、大分は内村に変えて梅崎を投入。
ガンバのメンバーは変更無し。

後半は大分ペースで、ガンバは前線にボールを運べない時間帯が続く。
だが、数々のピンチもあと一歩の所で守備陣が凌ぎ切る。

69分、効果的な動きが出来なかったマグノに代えて前田を投入。
この辺りから4バックから3バックへと移行する。
そのすぐ後、播戸のパスから二川がワンタッチでDFをかわし、ドリブルでペナルティエリアまで突き進んで自らシュートを放つが左へそれる。

75分、負傷したシジに代えて入江を投入。
歩いていたので問題無いらしいが、はっきりするまでは心配だ。
入江・宮本・山口の3バックへ。
シジは累積警告3枚なので、出場停止になった試合はこの形になるかもしれない。

80分頃、播戸が接触プレーで一時ピッチを離れるが、すぐに復帰。
その直後に中山と交代する。

後半は途中から3バックにして守備を固め、狙い通り完封して試合終了。
対大分の連敗は2でストップし、第3節にホームで敗れた借りを実力を見せ付けて返した。

播戸は2得点と爆発し、今期13ゴール。
11戦12ゴールと驚異的なペースだ。
それもそのはず、日刊のスコアによるとシュート2本で2ゴール。
この決定力の高さは尋常じゃない。
暫定だが日本人トップで、解説の原氏も「代表にいれるべき」と連呼していた。
気がつけばマグノの14ゴールにも追いついてきた。
この勢いだと追い抜くのは時間の問題か。
しかし、彼はそれでも「周りのおかげだし、まだまだ上がある」と言うのだろう。

マグノは古巣相手に思うような活躍が出来ず無得点に終わった。
播戸に抜かれないようにマグノもゴールを量産できたら、相乗効果でそれはもう凄い事になりそうだ。
マグノの本当の実力はみんな分かってる。
これからも信じているよ。

二川はやはり一皮剥けた印象を受けた。
自分でシュートを打ちにいく得点意識やオフザボールの動き、パスの質など。
代表選出前からですが、選出後はそれが顕著になっていると思う。
「ガンバの10番のプライド」に加えて、「代表のプライド」を持つようになったのかもしれない。
代表に選ばれても本質は変わらないと思うが、これからも私達に成長の証を見せつけて欲しい。
そして、今度こそ代表ユニを着てピッチに立つ姿を見せてくれ。

復帰した山口を左に入れた4バックはあまり機能していないように見えた。
しかし、明神と橋本の守備は効いていたし、山口が前線にあまり顔を出さない分、加地が積極的に上下動を繰り返していた。
ただ山口は左の経験はあるものの復帰初戦だし、準備期間が短かったのでまだまだ修正できる部分はあると思う。
なにより、宮本をセンターに入れての4バックに目処が立ち、これまでの試合中の3から4へのシステム変更に加えて、今日の様な4から3へ変更するオプションが加わった事は大きい。
ACLグループリーグ第1節の全北現代戦では4から3へ変更し逆転負けを喫したが、今日はしっかり守りきり完封勝利して実績も出来た。
これからもこのプランを組む事があるかもしれない。
残りの11節、西野監督がどのような試合を見せてくれるのか楽しみである。
今後の監督としての手腕に期待したい。

デイゲームでの勝利で他の上位陣にプレッシャーを与える事ができた。
さて、これから高みの見物といこう。

今日はTV観戦でした。
ガンバサポの魂がこもった声、しっかり耳に届きましたよ。
選手達の心にも届いていたと思います。
大分まで遠征に行った方々、本当にお疲れ様でした。